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プログラム(CAPワークショップの内容)

 CAPプログラムはワークショップ(参加型学習)の形をとっています。知識を中心に教え込む従来の学習形態と異なり、参加者が自ら考え、意見を述べ、ロールプレイ(役割劇)に加わるやり方で進んでいきます。 子どものためのプログラムの実践を「子どもワークショップ」、おとなへのプログラムの実践を「おとなワークショップ」と呼んでいます。
 注意:CAPプログラムのすべての権限はI/CAP(International Center For Assault Prevention)が持っています。許可なくして子どもワークショップを模倣・実施することは固く禁じられています。

[就学前プログラム]
 CAP就学前プログラムは3歳から6歳の子どもたちが対象です。CAP小学生プログラムを基本に年齢に適した配慮がされています。写真や歌、人形などを使い、「けんり」「あんしん」「じしん」「じゆう」といった言葉の概念を理解しやすい工夫や、虐待や暴力というテーマを怖がらないで楽しく学び、子どもたちが漠然と抱いている不安が減少するための 工夫が考えられています。ワークショップは2人のCAPスタッフにより進めます。子どもの数は15人程度が理想的です。1日約20分間の内容で3日間で行い、毎回トークタイムを30分ほどとります。
 1日目  @権利の概念A子ども対子ども(いじめ) 
 2日目  @前日の復習A知らない人B子ども対子ども(誘拐の人形劇)
 3日目  @前日の復習A知っている人B子ども対子ども(いやな触られ方)


[小学生プログラム]
 ワークショップには3人人のCAPススタッフがいて、 1人が進行役を他の2人がロールプレイ(寸劇)で役を演じます。子どもの数は必ず1クラス単位(40名以下)で実施されます。 プログラムは、子どもたちとの話し合いの部分とロールプレイ部分に分かれ、まず暴力を受けるロールプレイを演じ、その後子どもたちと意見を交わしながら、防止方法を考えます。そしてその防止方法を取り入れて、 今度は暴力から逃れるロールプレイを演じます。 約1時間の内容です。 その後、30分のトークタイム(※)を取ります。
 (構成)
  ■ 子どものもっている三つの権利(安心・自信・自由について)
  ■ いじめのロールプレイ(子ども同士の暴力)
  ■ 誘拐のロールプレイ(知らない人からの暴力)
  ■ 性暴力のロールプレイ(知っている人からの暴力)
  ■ 信頼できるおとなに相談するロールプレイ


[中学生プログラム]
 中高生暴力防止プログラムは、日本におけるティーン向けのCAPプログラムとして、I/ CAPの 承認を得て、森田ゆりが開発したプログラムです。日本の中高生の状況を考慮し、 子どもたちと一緒に考えながら 、自由な意見や気持ちの発言をとり入れて進めていくプログラムです。  そのために、最初に正しい答えや 間違った意見はないこと、どんな意見も尊重されることを 強調します。ワークショップの中で自分の気持ちを人に伝える、人の気持ちを聴くという練習もします。ワークショップには3人のスタッフがいて1人が進行役を他の2人がモノローグ(一人語り) やロールプレイ(寸劇)で役を演じます。所要する時間は100分ずつ2日間行います。 連日でなくても構いません。ワークショップの後にトークタイム20分とります。

(構成)
 1日目
 ■ 暴力とは何かを考える
 ■ 権利とは?  安心、自信、自由の3つの権利
 ■ 3つの権利が奪われる具体例1: 痴漢や暴漢にあった時のモノローグとロールプレイ
 ■ 3つの権利が奪われる具体例2: いじめのモノローグとロールプレイ
 ■ 気持ちを話す、聴く練習
 ■ トークタイム

 2日目
 ■ 3つの権利が奪われる具体例3: 親からの押し付け(ジェンダーの偏見)と体罰のロールプ レイとモノローグ
 ■ 動いて選択:子どもたち全員が自分の意見を選んで動く
 ■ 3つの権利が奪われる具体例4: 知っている人からの性被害のロールプレイ
 ■ トークタイム


[高校生プログラム]
 中学生プログラムを基本にしながら次のような内容が加わります。
 ■ デートレイプ(恋人間の性暴力)のロールプレイ
 ■ ピアプレッシャーとピアサポート(仲間からのプレッシャーと仲間からのサポート)
 ■ アサーティブネス(率直にして誠実なコミュニケーション)のロールプレイと練習
 ■ トークタイム


[おとなワークショップ]
親や教職員や地域のおとななど子どもを支える立場にある人が、子どもの暴力についてきちんとした知識を持つことはとても大切なことです。

 そのためCAPでは、親のプログラムと教職員プログラムを実施しています。おとなワークショップでは、社会に広まっている誤った暴力の認識について学びます。これまでは誤った社会通念のもとで、暴力に対してお互いに話し合えない、話しても信じてもらえない、そしてお互いに助け合うという関係がなかなか生まれませんでした。その中で子どもたちは孤立させられ、暴力にあいやすいままにされていました。子どもが孤立する状況を減らすために、子ども同士が助け合う、あるいはおとなが子どもを援助するようなコミュニティ(地域)を作るように、おとなたちに働きかけます。

 さらに、子どもが暴力について言葉にして話すことができるためには、おとなが子どもの話を共感しながらきちんと聴くことが大切です。そのための具体的な方法を示します。おとなワークショップにかかる時間は1時間30分〜2時間です。人数の制限はありませんが、人数によって、講演会形式やワークショップ形式になります。

(構成)
 ■ CAPの成り立ちと歴史
 ■ 子どもへの暴力への概要
 ■ 子どもワークショップの実演(一部)と説明
 ■ エンパワメントの必要性
 ■ 子どもを援助する時に必要な技術と支援期間等の情報提供
 ■ 質疑応答

Illustration by ふわふわ。り. Base template by WEB MAGIC.